自炊との向き合い方は、人生への向き合い方と、とても似ています。
食べたいものがわからない人は、やりたいことがわからない。
レシピがないと不安な人は、マニュアルがないと動けない。
いつも同じものしか作れない人は、変化を恐れている。
自分の料理にダメ出しをしてしまう人は、自分自身の言動にも厳しい。
そんな風に、自炊への向き合い方には、
自分自身への向き合い方が、思っている以上に表れます。台所は、あなたの生き方を映す鏡です。
だから、自分のためにごはんを選べるようになったら、自分のために人生も選べるようになっていきます。
今日から始められて、特別なことも必要ない。
冷蔵庫にあるもので、簡単な味噌汁を作る日があってもいいし
疲れた夜に、ごはんと卵だけの日があってもいい。
自分のためにごはんを作る。
わたしを生きる毎日は、あなたの台所からはじまります。
まず、気づくことから
自炊は、いまの自分の状態を教えてくれます。
食べたいものがわからない。レシピ通りじゃないと不安になる。自分のために手間をかけるのが、なんとなく後回しになる。
台所に立つと、そういう「自分のクセ」が、驚くほどそのまま出てきます。
それは食事の問題ではなく、自分を後回しにしてきた生き方のパターンです。
そして、自炊を続けるうちに、もうひとつの気づきが生まれてきます。
「今日は疲れているから、温かいものが食べたいな」
「コンビニで済ませようと思っていたけど、お味噌汁だけ作ってみたら少しホッとした」
「なんだか気持ちがざわざわするから、いつもより丁寧に作ってみよう」と、自分のカラダの疲れや、ココロの浮き沈みも感じ取れるようになります。
それに気づくことが、自分の内側に耳を傾けるはじめの一歩です。
毎日、自炊をしてみる

気づくだけでも、少し変わります。
だけど、実際に自分のためにごはんを作ってみると、もっとたくさんのことが見えてきます。
大切なのは、台所に立つこと。
毎日ちゃんと作れなくてもいい。外食の日があってもいい。
いま、何を食べたい?
どのくらいの量が、いまの自分にちょうどいい?
どんな味つけが、いまの気分に合ってる?
SNSみたいに上手に作れなくても、誰かに褒められるための料理じゃなくてもかまわない。自分が食べたいものを、自分のために作る。
その繰り返しが、「自分で決めていい」という感覚を、育てていきます。
感覚で選べるようになる

続けるうちに、少しずつ変化が起きてきます。
「本当は疲れていたんだな」と自分の状態に気づけるようになったり、うまくできない日があっても自分を責めなくなったり。
「今日は家でゆっくりしたいな」
「本当は、あのお店じゃなくて別のところに行きたかったな」
そんな小さな本音にも、ちゃんと気づけるようになっていきます。
これは、自炊の話だけではありません。
気がついたら、自分が着たい服がわかるようになっている。みんなと好きな曲が違っても気にならなくなっている。
自分の感覚で、日常のあれこれを選べるようになると、迷いや不安が消えて、食事も人生も自分でハンドルを握れるようになります。
それが、「自炊で、わたしを生きる」ということです。