自炊、楽しんでますか?
人生が大逆転する自炊の法則をお伝えしている自炊コーチの藤本裕子です。
本日は「食育ってなんだろうと感じた出来事」について書いてみました。
姪っ子ができて一緒に遊ぶようになったとき、
子どものおもちゃに付加されている食事のラインナップがハンバーグ、オムライス、スパゲッティばかりだと気がつきました。
ときどき、目玉焼きとかエビフライがついてることもあります。しかし、基本は洋食です。かろうじて寿司が登場するぐらい。
ごはんと味噌汁、焼き魚に煮物、きんぴらごぼうみたいな和食スタイルは皆無に等しいし、
うどんやそば、おむすびのおもちゃがついてるものはなかったように思います。
子どもは、大人の日常を真似ておままごとするのが大好きです。
朝起きてから夜寝るまでのあれこれを、飽きることなく繰り返し、遊びます。
その中には、食事を作って食べるというシーンももちろんあって、
各家庭の食卓が垣間見える場面でもあるのですが、
おもちゃに用意されているのは、小さなハンバーグ、小さなオムライス、小さなスパゲッティ、
こうやって洋食メニューが日常の食事として子どもにインプットされていくんだなと感じました。
誰もが知ってるメニューだからというのもあるし、子どもが喜ぶメニューだというのもわかります。
単なる遊び道具だからそれでいいのかもしれません。
だけど、日本のよき食文化が失われつつあることに危機感を感じる私は、
これは策略?誰かの陰謀?なんて勘ぐってしまいます(笑)
だって、三つ子の魂百までっていうじゃないですか?!!!
子どもは大人のように遊びと現実の区別がつかないから、
おうちで食べる食事は、ハンバーグ、オムライス、スパゲッティと覚えちゃうよね。
子どもが小学生ぐらいになって、献立作りに悩んだお母さんが「今夜、何食べたい?」と子どもに尋ねたら、
「ハンバーグ!」「スパゲッティ!」ってかえってくるのも当たり前だと想像できます。
食文化は民族文化です。
食文化とは、何を食べるか、どう食べるか、膨大な知識と経験に裏打ちされた最良の方法で、
それぞれの土地ですこやかに生きていくために紡がれてきた先人たちの知恵がつまっています。
アメリカにはアメリカの、インドにはインドの、日本には日本に合った食事のスタイルがあり、
どこの国の食べものがいいとか優れているとかではなく、住んでいる土地の風土にあった食べ方ができているかが重要です。
だから、子どもにはまず、いま住んでいる土地の食べものを知ってほしいし、それを魂に刷り込んでほしい。
それが一番の食育だと思います。
違うものを刷り込んでから、大人になって入れ替えるのはかなり大変ですから。
もちろん私もハンバーグやスパゲッティを食べます。美味しくて大好きです。
ただ、ごはんや味噌汁、ごま和えやひじきの煮物、炒め物といった日常のおかずがあった上でのものだと思っているので、
状況にあわせて食べ分けができます。
だけど、そんな前提なく、最初から全部入れ替わってしまう(取って代わってしまう)のは違うと思います。
子どもには本来の食文化にふれて、それを身に付けてから、自由に食を楽しんでもらいたい。
それが、その子どもの長い人生において、自分の身を守ることにつながります。