料理を教えていると、火加減は?中火ですか?弱火ですか?と聞かれます。
焦がさないように、時間がかかりすぎないように、適切な温度で調理するために、火加減が重要なのはわからなくもないけど、コンロによって火加減は全然違うのでなんとも答えにくい。
強いていうなら「私のキッチンのコンロでは中火です。」「このカセットコンロだったら弱火です。」みたいな伝え方になっちゃう。見た目は同じでも火力は違うなんてことよくあるから、あまりアテにできないの。
なので、私は、いつも鍋の中の状態を見ています。
湯気や音で沸騰の状態をみたり、食材の色や香りの変化で調理の進み具合をみたり、それによって火加減を調整します。
鍋の中の状態はその時のまぎれもない事実ですからね。
大切なのは鍋の中をどんな状態にしておきたいのかということで、そのための火加減調節だから、火加減だけ指示通り設定しても鍋の中の状態を見てなかったら料理はうまくいかない。
いくら外側(環境)を整えても、内側(状態)を見てなかったら美味しい料理は仕上がらないでしょう。
それはつまり、私たちも、外側の環境ばかりに気をとられて、例えば、肩書や住む場所や年収など?を一生懸命整えても、内側の自分のカラダとココロをベストな状態にできてなかったら、美味しい人生にはならないってことです。
料理も自分も、外側より内側をしっかり見ていきましょ!