能の身体技法のひとつである摺り足を習ってらっしゃる生徒さんが、とても面白いお話をしてくださいました。
コツをつかむのコツとは「骨」のこと。
摺り足は体が骨の上にちゃんと乗って(つまり体幹を整えて、重心を落として、本来の位置に乗れていて?)、はじめて型ができるようになるらしく、骨の上に乗れていないと、ぐらぐらしたり、すぐに倒れたりしてしまうのだそうです。
それはどんな習い事も同じで、茶道や華道でも、料理でもスポーツでも、コツをつかむのが上手な人と苦手な人がいる。その違いはただひとつ、骨の上に乗れているかどうかということ。
知識がたくさんあるからとか、技術をたくさん学んでいるからとか、何年やっているとかではない。すべてはコツなんです、と。
あああーーー、これ、めっちゃ深いと思いませんか?
コツとは、見えないところで物事を支えている本質のようなものととらえたら、天女の台所で伝えていることにも通じます。
料理にはその人の在り方がでるので、レシピや技術を学ぶより在り方を整えるのが一番。そうすれば勝手に料理は上達するから!と、日頃からお伝えしていることとかぶりました。
そして、この話を教えてくださった生徒さんが、「摺り足の先生と裕子さんが言ってることは、全然ジャンルが違うのに実は同じことだなあっていつも思うんです。」という言葉に勇気がでた!!!
みんなー、表面的な技術も大事だけど、本質をしっかり見据えてコツをつかみにいこうね。